デイケア

精神科デイケアとは、
心の病気を抱える方が、日中に通って
リハビリをする場所です。

入院は必要ないけれど、
社会復帰に向けてサポートが必要な方が対象。

医師・看護師・作業療法士・臨床心理士など、
専門スタッフの支援を受けながら、
無理のないペースで
生活のリズムを整えていきます。




★どんな人が利用するの?

・うつ病や統合失調症などの治療中の方
・長く休職していて復職に向けリハビリしたい方
・引きこもりがちで、
 外出や他人との交流に不安がある方
・生活のリズムを整えたい方

など。


★どんなことをするの?

・手工芸
・料理
・農作業
・映画や音楽鑑賞
・軽い運動
・外出

などなど。
デイケアによってそれぞれ特色があります。
1日外出や、麻雀、資格のための
プログラムなど様々なので
パンフレットなどで比べてみるのも
いいかもしれません。



★デイケアを利用するメリット

・定期的に通うことで
 生活のリズムが整いやすくなる
・同じような悩みを持つ人と出会える
・少しずつ外との関わりに慣れていける
・専門スタッフの支援が受けられる
・社会復帰(仕事や学校)へのステップになる




★利用までの流れ

1. 主治医に相談

2. 見学や体験参加(デイケアによって実施)

3. 利用申込み

4. 参加スタート



*健康保険が適用されますが、
 自己負担があります。
 自立支援医療と併せて利用される方もいます。
 詳細は病院や施設に確認しましょう。




精神科デイケアは、
「一人で頑張らない」ための場所です。
回復までの道のりは人それぞれですが、
ゆっくり、自分のペースで進んでいくための
サポートが受けられます。

興味のある方は、
まず主治医に相談してみましょう。



文責 みき


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「デイケアに通ってみたいです」
そう主治医に切り出したときのこと。

先生の第一声がこれ。


「デイケアは楽しむための場所じゃないよ」


え? 楽しくないの?
そう思った方も多いと思います。
わたしも、先生の言葉に正直びっくり。


◆デイケアは「社会復帰のための訓練の場」

先生が言うには、
デイケアは社会に戻るためのリハビリの場所。

ただ楽しく過ごす場所ではなく、
これからの生活のための「練習の場」なんだそう。

だから、ちょっとつらいこともあるし、
人と関わることがしんどい日もあります。

デイケアは、いろんな人が集まる「小さな社会」。
その中で少しずつ外の世界に慣れていくための
場所なんです。



◆最初の課題は「そこにいること」

わたしは最初、
「デイにいったら友達できるかな?」とか
「楽しめるかな?」なんて
期待と不安を抱いていました。


でも、デイに通うにあたり、
先生が出した課題は


「ただ、そこにいること」


たったそれだけ。


「先生、何をいってるんだろう?」

病気の前の「普通にできていたころの自分」が
邪魔をして、そんな風に思ってしまいました。

だって、「え? それだけ?」
って思いますよね(笑)

でも、実際に行ってみると、
それはとてもたいへんだったんです。


なにせ、
当時のわたしは、8年ものひきこもり生活から
やっと抜け出そうと決めたばかりの新米患者。

毎日通う体力もなく、
自覚はありませんでしたが、
人の中に入るスキルも失われていました。

たくさんの人の中で、
何もしないで座っているだけで
とても緊張して怖かった。



だから、わたしにとって
「そこにいること」は、ちゃんとした「課題」
だったんです。


②に続く




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◆話さなくていい、楽しめなくていい。

「そこにいるだけ」っていうのは、
課題であると同時に、
実はとてもやさしい言葉だったんだなと思います。


無理に話さなくていい。
無理に楽しまなくていい。
無理に友達をつくらなくていい。


そこにいるだけで、合格よ。


そう言われているようで、
とてもホッとしたのを覚えています。



◆小さな「できた」が自信になった

ガチガチに緊張しながら通う中、

「今日もいけた」
「今日もいられた」

そんな小さな「できた」がわたしの中で
積み重なっていきました。

自己否定ばかりしていたわたしでしたが、
そうやって一歩ずつ前に進めたことが
少しずつ自信につながっていったんだと思います。



◆デイに慣れるまで8か月かかりました

ずっと後になって先生から聞いたのですが、
わたしがデイに慣れるまでかかった時間は
なんと8か月(笑)

通った年月は3年ほどですから、
約4分の1をなれるために費やした計算です。

我ながらのんびりペースだなぁと思います。
でも、ゆっくりと時間をかけたからこそ、
続けられたんじゃないかなぁ。



◆楽しさは「おまけ」でOK

デイに通う中、
少しずつ友達もできたりして、
楽しいできごともたくさんありました。
というか、
今思い返すと、楽しい思い出ばかりです。


でも、それは「おまけ」くらいに思って
おいたほうが気持ちはラクかもしれません。


「今日もそこにいられた」
"それだけで、十分がんばった"んですから。

そう思えるようになったことが、わたしの中では
とても大きな一歩だったと思います。





もし、今デイケアに行くのが不安な方がいたら、
「ただそこにいればいいのよ」と伝えたい。

うまく話せなくても、
楽しめなくても大丈夫。

自分のペースで、少しずつ慣れていけたら
明日の自分はもっとラクになっているはずです。




2025.6 注) 

長文、読んでくれてありがとうございます。

「支援について」の項目で
デイケアについて書かせていただいたので、
時間を前後して、わたしがデイに通うときは
どうだったかを書かせていただきました。

また明日からの体験談 ~みきの場合~は
デイに通う前に戻ります。
よろしくお願いいたします。

みき




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